プレ更年期の心得

更年期に近づくと、出てくるさまざまな不調。更年期とは、45~55歳にあらわれる症状です。最近では、30代~40代前半でも不調に悩まされる女性が増加し、この世代を「プレ更年期」と呼んでいます。更年期について紹介します。

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閉経の仕方は人それぞれで、順調に来ていた生理が、ある日ぱたりと止まってしまうケースもあります。

しかし、多くの場合は閉経の数年前から生理に変化が生じます。

一番多いのは、

順調だった生理が、早く来るようになり、しばらくすると経血量が少なくタラタラ長く続くようになって、やがて3ヵ月に1回など周期間が遠くなって、閉経、というパターンです。

これが閉経へと至る代表的な生理の変化です。

例えば、28日周期だった月経が25日で来るようになり、経血量も減ってきたという場合は、エストロゲンが減り始めたサインです。

この段階ではまだ排卵していることが多いのですが卵巣機能が低下し始めているために黄体期(基礎体温の高温期)を長く維持できなくなり、早く生理が終わってしまうのです。

そのうち卵巣が排卵する力もなくなり、月経周期が長くなっていきます。

「何歳で閉経を迎えるのか」。厚生労働省の調査では50歳で約4割、54歳で約9割の人が閉経、早い人で45歳、遅い人で57歳でした。更年期は45歳から55歳の10年間くらいと考えてよさそうです。

なお、医学的には40歳未満の閉経を「早発閉経」と呼びます。普通よりも早く女性ホルモンが減ってしまうので、骨粗しよう症など閉経後に起こる病気も早い段階からリスクが上がります。

そのため、一定期間、女性ホルモンを補充する治療が薦められます。

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運動には気持ちを上向きにし、更年期のうつを改善する働きがあります。

更年期におすすめな運動は、ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動です。

体を動かすと脳や全身の血流がよくなり、脳内で、気持ちを落ち着けるセロトニンという物質も増加します。

また、運動をすると肉体的な疲労から、夜もぐっすり眠れるようになります。

運動習慣と更年期症状との関係を調べた研究では、40代で適度な運動をしていた女性は、ほとんど運動をしてい
なかった人や激しい運動をしていた人に比べ、更年期うつになる割合が少なかったと報告されています。

また閉経後は、カロリーを消費する月経がなくなることで、基礎代謝がガクンと減ります。ここで運動もせずに、今まで通りの食事をしていたら、確実に太ります。

女性ホルモンの分泌が減ることで、内臓脂肪がっきやすくなります。しかし、内臓脂肪は運動することで解消しやすいのが特徴です。

今後、骨や関節の健康を保つためにも、この時期に運動を習慣にして、筋肉をつけることが必須です。

「閉経」を迎える平均年齢は50歳です。少しずつ生理の間隔があいたり、量が減ったりし、閉経を迎えます。

この50歳という年齢は、平均寿命が80歳を超えるようになっても、昔と変わっていません。

40代後半になると卵巣の機能が低下し、エストロゲンの分泌量は急激に低下していきます。

女性ホルモンが低下すると、体のあちこちの老化が急速に進み、自律神経にも影響を及ぼすため、さまざまな症状が起こってきます。

これがいわゆる「更年期障害」です。

更年期障害の症状は、多様でかつ症状の度合いもさまざまで主な更年期の症状は、発汗、気分の浮き沈み、関節痛、頻尿、腰痛、不眠などがあります。

「更年期」は「閉経」をはさみ、多くは40代後半から50代前半の時期に訪れます。

しかし、最近は「更年期」より手前の30代後半~40代前半の女性でも、更年期障害に似た症状に悩まされる場合が増えています。

これが「プレ更年期」と呼ばれています。

ただし、これは更年期にみられる急激な卵巣機能の低下とは少し違います。

プレ更年期の症状は卵巣機能のゆるやかな機能低下とともに、ストレスや疲れなどから、自律神経を乱しやすくなっている状態なのです。



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約8割の人が、「ほとんど気にならない」「気になるが生活に支障はない」と答えています。企業などの調査結果などでも、生活に支障がでる「更年期障害」と呼ばれるような強い症状に悩まされるのは1~2割程度で、多くの人はやり過ごすことができる程度のつらさですんでいるようです。

問題は生活に支障があるほどの症状かおるにもかかわらず、治療を受けていない人が多いことです。

日本更年期医学会(現・日本女性医学学会)の2010年の調査では、本来治療が必要な症状であるにも関わらず、治療を受けていない人が約6割もいました。

調査結果からは、ホルモン補充療法などの治療法に対する理解不足や誤解が受診率の低さの原因になっている面が浮かび上がりました。

つらいときは我慢せずに早く治療を受けたほうが、結果的に時間のロスも減らせます。

強く感じる更年期の症状は、閉経の前と後で違いがありそうです。

閉経前には疲れや肩こりなどの不定愁訴や、気分の落ち込み、フラフラといった精抻面でのつらさを感じる人が多いのに対し、閉経後はほてり、発汗、冷えといった自律神経失調の症状をつらく感じる人が多くなる傾向があるようです。

また更年期の症状は閉経前後の2、3年がピークで、その後は徐々に軽減していく人が多いようです。

これまでの研究から更年期の症状が続く期間は5年前後というのが一般的と考えられています。

どんな人も更年期の症状は必ず治まります。

もし閉経後も年単位で症状が強くなったり、5年以上経っても症状が消えなかったりする場合は、何かほかの病気が隠れている可能性がありますから、医師に相談しましょう。

PMSの人は更年期にもつらい症状が出やすい
アメリカの研究で35~47歳の米国女性436人を5年間追跡。PMSがなかった人を1としたとき、あった人は
ホットフラッシュが2.1倍、抑うつか2.3倍など、更年期の症状を経験するリスク高い。

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