更年期の症状は、女性ホルモンを分泌する器官である卵巣と、分泌を指令する脳の連携が乱れることよって生じます。
45歳以降、卵巣の機能が低下してエストロゲンの分泌が減ると、脳からは卵胞刺激ホルモン(FSH)がこれまで以上に分泌され、「もっとエストロゲンを出して」と卵巣に指令をだします。
最初は、卵巣もエストロゲンを分泌しようとしますが、次第に脳からの指令に十分だせなくなっていきます。
脳はだしてと指令を出し続け卵巣はそれに応えられないホルモンと自律神経の中枢は同し視床下部にありますから、連携が乱れてホルモン中枢が混乱すると自律神経にも余波が及び、発汗や動悸、のぼせなどの自律
神経失調症状も表れてきます。
これが更年期の症状の正体です。
また近年、更年期症状が表れるのは単に女性ホルモンが減るからだけではなく、ホルモン状態が大きく揺らぐことも原因なのではないかといわれています。
女性ホルモンは一直線に減っていくのではなく、乱高下しながら減っていきます。この変動が体内環境を揺さぶり、つらい更年期の症状を引き起こしているのではないかというわけです。
更年期の症状が表れるのは脳と体が女性ホルモンのでない状態に慣れるまでの一定期間のことです。
通常は閉経後3~5年で更年期の症状は落ち着き、女性ホルモンが卵巣から分泌されないことが当たり前の状態になります。