プレ更年期の心得

更年期に近づくと、出てくるさまざまな不調。更年期とは、45~55歳にあらわれる症状です。最近では、30代~40代前半でも不調に悩まされる女性が増加し、この世代を「プレ更年期」と呼んでいます。更年期について紹介します。

2017年02月

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約8割の人が、「ほとんど気にならない」「気になるが生活に支障はない」と答えています。企業などの調査結果などでも、生活に支障がでる「更年期障害」と呼ばれるような強い症状に悩まされるのは1~2割程度で、多くの人はやり過ごすことができる程度のつらさですんでいるようです。

問題は生活に支障があるほどの症状かおるにもかかわらず、治療を受けていない人が多いことです。

日本更年期医学会(現・日本女性医学学会)の2010年の調査では、本来治療が必要な症状であるにも関わらず、治療を受けていない人が約6割もいました。

調査結果からは、ホルモン補充療法などの治療法に対する理解不足や誤解が受診率の低さの原因になっている面が浮かび上がりました。

つらいときは我慢せずに早く治療を受けたほうが、結果的に時間のロスも減らせます。

強く感じる更年期の症状は、閉経の前と後で違いがありそうです。

閉経前には疲れや肩こりなどの不定愁訴や、気分の落ち込み、フラフラといった精抻面でのつらさを感じる人が多いのに対し、閉経後はほてり、発汗、冷えといった自律神経失調の症状をつらく感じる人が多くなる傾向があるようです。

また更年期の症状は閉経前後の2、3年がピークで、その後は徐々に軽減していく人が多いようです。

これまでの研究から更年期の症状が続く期間は5年前後というのが一般的と考えられています。

どんな人も更年期の症状は必ず治まります。

もし閉経後も年単位で症状が強くなったり、5年以上経っても症状が消えなかったりする場合は、何かほかの病気が隠れている可能性がありますから、医師に相談しましょう。

PMSの人は更年期にもつらい症状が出やすい
アメリカの研究で35~47歳の米国女性436人を5年間追跡。PMSがなかった人を1としたとき、あった人は
ホットフラッシュが2.1倍、抑うつか2.3倍など、更年期の症状を経験するリスク高い。

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更年期の症状は、女性ホルモンを分泌する器官である卵巣と、分泌を指令する脳の連携が乱れることよって生じます。

45歳以降、卵巣の機能が低下してエストロゲンの分泌が減ると、脳からは卵胞刺激ホルモン(FSH)がこれまで以上に分泌され、「もっとエストロゲンを出して」と卵巣に指令をだします。

最初は、卵巣もエストロゲンを分泌しようとしますが、次第に脳からの指令に十分だせなくなっていきます。

脳はだしてと指令を出し続け卵巣はそれに応えられないホルモンと自律神経の中枢は同し視床下部にありますから、連携が乱れてホルモン中枢が混乱すると自律神経にも余波が及び、発汗や動悸、のぼせなどの自律
神経失調症状も表れてきます。

これが更年期の症状の正体です。

また近年、更年期症状が表れるのは単に女性ホルモンが減るからだけではなく、ホルモン状態が大きく揺らぐことも原因なのではないかといわれています。

女性ホルモンは一直線に減っていくのではなく、乱高下しながら減っていきます。この変動が体内環境を揺さぶり、つらい更年期の症状を引き起こしているのではないかというわけです。

更年期の症状が表れるのは脳と体が女性ホルモンのでない状態に慣れるまでの一定期間のことです。

通常は閉経後3~5年で更年期の症状は落ち着き、女性ホルモンが卵巣から分泌されないことが当たり前の状態になります。

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