プレ更年期の心得

更年期に近づくと、出てくるさまざまな不調。更年期とは、45~55歳にあらわれる症状です。最近では、30代~40代前半でも不調に悩まされる女性が増加し、この世代を「プレ更年期」と呼んでいます。更年期について紹介します。

2017年02月

walking

運動には気持ちを上向きにし、更年期のうつを改善する働きがあります。

更年期におすすめな運動は、ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動です。

体を動かすと脳や全身の血流がよくなり、脳内で、気持ちを落ち着けるセロトニンという物質も増加します。

また、運動をすると肉体的な疲労から、夜もぐっすり眠れるようになります。

運動習慣と更年期症状との関係を調べた研究では、40代で適度な運動をしていた女性は、ほとんど運動をしてい
なかった人や激しい運動をしていた人に比べ、更年期うつになる割合が少なかったと報告されています。

また閉経後は、カロリーを消費する月経がなくなることで、基礎代謝がガクンと減ります。ここで運動もせずに、今まで通りの食事をしていたら、確実に太ります。

女性ホルモンの分泌が減ることで、内臓脂肪がっきやすくなります。しかし、内臓脂肪は運動することで解消しやすいのが特徴です。

今後、骨や関節の健康を保つためにも、この時期に運動を習慣にして、筋肉をつけることが必須です。

aroma

更年期のうつ気分の改善に役立てたいのが、アロマアラビー。香りをかぐだけで、気持ちが落ち着いたり、華やいだ気分になります。

香りは嗅覚を通して、脳を直接剌激します。また、花や木の芳香成分を抽出した精油には、植物自体が持ついろいろな薬効も期待できます。

アロマは更年期の身体症状にも効きますが、心の症状に、より効果を発揮するようです。

ラベンダー、ベルガモット、ローマンカモミール、ローズ、イランイランなどが、更年期の抑うつ不安などの心の症状に効果があったことが分かっています。

使い方は、ティッシュに数滴垂らして香りを吸い込んでもいいし、ベースオイルに混ぜて腕などをマッサージするのもいいと思います。

43歳未満で閉経を迎えることを早期閉経といい、通常の閉経と同じように更年期症状が出ることがあります。
特に不快な更年期の症状や不自由がなければ、そのまま月経を戻す治療をしないというのもひとつの選択肢です。

ただ、閉経するとコレステロール値が跳ね上がったり、骨粗しょう症のリスクが上がったりするので、注意が必要です。

骨密度などを考えると、やはり40代前半の閉経は早い。月経を戻す治療をすることもあります。40代から結婚、妊娠ということもあり得ます。

もし妊娠したいなら月経を戻すのはもちろんのこと、一刻の猶予もありません。すぐに体外授精なども視野に入れた専門医によるケア、が必要です。

また閉経前後は月経なのか不正出血なのか見極めが難しいです。

不正出血があるときは子宮がんや子宮筋腫の疑いがあるので、月経の様子がいつもと違ったら受診を。

動悸や急な発汗、めまいなどは甲状腺の異常やパニック障害が原因になっていることもあります。

「閉経」を迎える平均年齢は50歳です。少しずつ生理の間隔があいたり、量が減ったりし、閉経を迎えます。

この50歳という年齢は、平均寿命が80歳を超えるようになっても、昔と変わっていません。

40代後半になると卵巣の機能が低下し、エストロゲンの分泌量は急激に低下していきます。

女性ホルモンが低下すると、体のあちこちの老化が急速に進み、自律神経にも影響を及ぼすため、さまざまな症状が起こってきます。

これがいわゆる「更年期障害」です。

更年期障害の症状は、多様でかつ症状の度合いもさまざまで主な更年期の症状は、発汗、気分の浮き沈み、関節痛、頻尿、腰痛、不眠などがあります。

「更年期」は「閉経」をはさみ、多くは40代後半から50代前半の時期に訪れます。

しかし、最近は「更年期」より手前の30代後半~40代前半の女性でも、更年期障害に似た症状に悩まされる場合が増えています。

これが「プレ更年期」と呼ばれています。

ただし、これは更年期にみられる急激な卵巣機能の低下とは少し違います。

プレ更年期の症状は卵巣機能のゆるやかな機能低下とともに、ストレスや疲れなどから、自律神経を乱しやすくなっている状態なのです。



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更年期の生理不順で、態に悩む女性は多いものです。

ホルモン分泌が減ると子宮内膜が十分に厚くならず、はがれ落ちないまま子宮内に数か月たまることに。

それがある日、どっとはがれ落ちることで、突然の大量出血が起こるのです。

いつ来るかわからない不正出血に備えるにはどうしたらいいのでしょう。

通常、生理が不安定なときには、周期を整える作用のあるエストロゲンとプロゲステロンの合剤、低用量ピルが向いていますが、40代以降の女性に使うには副作用が心配です。

低用量ピルには血栓症を起こす副作用があり、年齢が上がるほどそのリスクが高くなるため、更年期の人に用いる場合は慎重な配慮が必要になるからです。

その代わりに有効なのが、「ホルムズドローム療法」という方法です。

これは生理周期の後半から女性ホルモン薬のプロゲステロンだけを10~14日間のむ方法。

服用後、1週間くらいの間に月経が来るので、予定を立てやすく、深刻な副作用もありません。

更年期の生理不順で困っている人は医師に相談してみては。

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